住友ゴムを投資先として検討してみました。以前行ったヤフーの分析と同様、僕の投資条件は大企業向きではありませんが、今回もやってみました。ちなみに、住友ゴムと聞いてピンとこない人も「ダンロップ」というタイヤのブランドなら知っていると思います。それが実は住友ゴムなのです。
投資条件でチェック
・配当PERレシオで市場平均よりも安い株に投資する。(〇)
2016年6月25日現在の時点では、住友ゴムは日経平均よりも割安となっています。
日経
PER:12.62
配当利回り:2.03
住友ゴム
PER:6.2
配当利回り:4.05
・オーナー企業に投資する。(✖)
住友ゴムはオーナー企業ではありません。
・ブランド企業あるいは顧客基盤企業に投資する。(〇)
住友ゴムはダンロップと言うブランドがあります。これは有名ブランドであり、特に男性なら一度は聞いたことがあると思います。住友ゴムはダンロップブランドを利用したブランド展開もしており、この条件に見たいしていると言えるでしょう。
・景気の影響を受けないビジネスに投資する。(〇)
基本的にタイヤを作っているメーカーなので、景気の影響を受けるのですが、実はタイヤ業界は不況があってもなかなかつぶれにくい業界とも言われています。
・増配するあるいは株主還元をする企業に投資する。(〇)
積極的に増配しようとする姿勢があります。株主のことを考えていますね。もちろん、業績が落ちれば減配はあるでしょうけど、少なくとも条件は満たしています。
・ニッチな企業に投資する。(適用外)
大企業なので、ニッチというわけにはいきません。
・効率性を重視した企業に投資する。(△)
この点はよく分かりません。
・大物を狩っているあるいは、大きな実績を残している。(適用外)
大企業なので、当然大物を狩っています。
・高い利益率。(△)
営業利益率も経常利益率もだいたい6~9%をウロウロしているようです。抜きんでて高いわけではありませんが、優秀なのは間違いありません。
・値上げできる余地がある。(✖)
おそらく難しいでしょう。ライバルにはブリジストンなどの強力な会社があるからです。
・東証2部で東証一部を狙っている。(適用外)
すでに、東証一部の会社です。
・他の地域などに進出余地がある。(△)
進出余地はあると思いますが、それが業績に与える影響は微々たるものではないでしょうか。
・株主優待がある。(✖)
ないです。ただし、配当には積極的です。
・ライバルが参入しにくいあるいは、他企業にない独特の経営ビジョンを持つ。(〇)
ライバルが参入しにくい業界にいます。タイヤ業界は実はライバルが参入しにくい業界なのです。だから、ブリジストンなどのライバル会社とどれだけシェアを奪い合うのかが焦点になってきます。
・できればBtoCに投資する。(✖)
BtoBの会社です。BtoC事業もありますが、売上は小さいです。売上のうち、タイヤが86.3%もあります。
・顧客の需要を的確にこたえる供給センスまたは安定的かつ強い需要。(〇)
タイヤは景気の良し悪しに関係なく、必要とされています。また、タイヤはすり減ると必ず交換が必要です。安定的な需要があると言えます。
・繰り返し購入するものあるいはストック型ビジネス(〇)
タイヤは、繰り返し購入しなければいけないので、この条件に当てはまります。
・安全域がある。(△)
業界そのものがある意味安全域と言えますが、住友ゴムそのものに安全なフィールドがあるとは思えません。
・純利益が20%成長か15%成長(〇)
2008年から2014年にかけて、20%以上の成長を実現している。ただし、2015年は成長がやや停滞。新興国でのタイヤの不振や暖冬の影響。
整理
〇があった条件
・配当PERレシオで市場平均よりも安い株に投資する。(〇)
・ブランド企業あるいは顧客基盤企業に投資する。(〇)
・景気の影響を受けないビジネスに投資する。(〇)
・増配するあるいは株主還元をする企業に投資する。(〇)
・ライバルが参入しにくいあるいは、他企業にない独特の経営ビジョンを持つ。(〇)
・顧客の需要を的確にこたえる供給センスまたは安定的かつ強い需要。(〇)
・繰り返し購入するものあるいはストック型ビジネス(〇)
・純利益が20%成長か15%成長(〇)
✖があった条件
・オーナー企業に投資する。(✖)
・値上げできる余地がある。(✖)
・株主優待がある。(✖)
・できればBtoCに投資する。(✖)
△あるいは適用外があった条件
・効率性を重視した企業に投資する。(△)
・高い利益率。(△)
・他の地域などに進出余地がある。(△)
・安全域がある。(△)
・ニッチな企業に投資する。(適用外)
・大物を狩っているあるいは、大きな実績を残している。(適用外)
・東証2部で東証一部を狙っている。(適用外)
思ったこと
個人的には食品会社と肩を並べるくらい安定度の高い会社だと思う。タイヤの需要がまだまだあるのも良いポイントだと思う。もちろん、扱うのはタイヤなので、景気の影響を全く受けないわけではないが、タイヤそのものが消えない限り、この会社の事業は安定的と言えると思う。
参考資料
月足チャート
週足チャート
日足チャート
業績推移